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深夜にふと誰かに語りたくなったことを書いていくブログ

「教師になりたい」と言って会社を辞めた後輩が教師になっていなかった話

ボクがまだアメリカに駐在していた時、1通のメールが届いた。

 

「会社を辞めることにしました。理由は教師になりたいから。」

 

メールは終始ポジティブな感じだったので、そのメールだけを読んで、やりたいことが見つかったんだなぁと思っていた。

 

正直、羨ましくも思った。今の会社を捨てて、やりたいことが見つかるってことが。

 

日本に帰ってから、その後輩と会うことになった。

 

とりあえず、会社から離れた居酒屋で飲みながら話をすることになった。

 

後輩は何をしているのか?

ボク:いろいろあると思うけど、やりたいことが見つかって良かったね。

 

後輩:本気で言ってます?

 

ボク:どういうこと?

 

後輩:本気で教師になりたくて会社を辞めたって思っているんですか?

 

ボク:???違うの?

 

後輩:ははは。違いますよ。会社に限界を感じたから辞めたんです。つまらないから辞めるって言うと、周りの人に悪い影響を与えるので遠慮しました。

 

ボク:マジか!気付かなかった。

 

後輩:らくださんは、アメリカにいましたので。当時は相当やばかったですよ。職場環境が。こんな場所にいたら、ダラダラと時間だけが過ぎていって、何のスキルも身につかないと思いました。

 

ボク:それで今は何をしているの?

 

後輩:普通に転職しました。今は外資で働いています。

 

ボク:そうだったのかぁ。

 

後輩くんは、仕事がかなり出来る奴で有名だった。大学時代も運動部のキャプテンをやっていたし、一流大学出身で頭も相当キレる。そんな彼に取って、会社での生活は相当つまらなかったんだろう。

結局、彼は6年くらい在籍した会社を辞めて、外資に行った。今の会社を見限ったという感じだ。

 

後輩は何が一番イヤだったのか?

ボク:会社を辞めた理由だけど、何が一番の理由だったの?

 

後輩:上司のレベルの低さですね。何をやりたいのか分からない。それに付き合わされるのに嫌気がさしたんです。

 

ボク:上司なんて数年で変わるから、我慢すればよかったんじゃない?

 

後輩:当時の上司個人に問題があるわけではなくて、会社の組織自体に問題があるように思いました。それぞれの上司は優秀なんですが、企業風土というか文化が彼等をバカにしているって感じです。誰が上司になっても変わらないですよ。

 

ボク:そうかもね。

 

後輩:問題の本質には切り込まないで、忖度を大切にして行動をせざるを得ないです。

 

ボク:そう言われてみれば、ボクも帰国してよく感じる。

 

後輩:先輩こそ、会社に満足をしているんですか?

 

ボク:。。。満足はしてないけど、他にどうすればいいか良く分かんないし。

 

後輩:今の会社に染まるなら、徹底的に染まった方がいいですよ。そうしないと外様認定をされて冷や飯を食わされることになります。

 

最後の後輩の一言が効いた。正確に言うと、帰りの電車の中で反芻した。染まるなら、染まった方がいい。上には絶対に逆らわないこと、飲み会やゴルフには積極的に参加すること、上司の自尊心を満たす為にお世辞を言うこと、上が喜ぶ資料やストーリーを用意すること。自分の自尊心を殺して、そういうことを優先する覚悟が必要なんだろう。

 

後輩をどう思うか?

ボクの会社では、後輩のことを「教師になりたくて会社を辞めた」と信じている。でも、それは事実ではなかった。彼なりに気を遣って、会社を去った。彼の言い分はとても良く分かる。特に彼が出来る奴だったので、衝撃は大きい。

 

自分の人生の転機が来ているのかもしれない。どこの会社に行っても、日本企業であれば、同じような感じだろう。

 

彼のように外資に行くのか、それとも日本企業にどっぷり浸かるのか?

 

彼の選択肢は外資に行って、自分がどこまで通用するのか試したいというものだった。ボクはどうしたいんだろう?モラトリアムはとっくに終わっているはずなのに、悩める30代がここにいる。