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【書評】トヨトミの野望 ~リアル過ぎてやばい~

 こんにちは、Toru(@RakudaCamp)です。

昨年の本ですが、前々から気になっていて、一昨日。日本に出張で行った際に購入。毛結論から言うと、買ってよかった。一気読み。むちゃくちゃ面白い。

トヨトミの野望 小説・巨大自動車企業

トヨトミの野望 小説・巨大自動車企業

 

 1.概要

小説となっているけど、実際は、トヨタ自動車の社内政治の暴露本。本に出てくる各登場人物も一人一人が実際の誰なのかも下記HPで解説されている。

biz-journal.jp

ストーリーは、サラリーマン社長の武田とトヨタ家の豊田との対立を軸に描かれている。特に、武田よりの視点。その為、常に「武田の方が優れているが、トヨタ家の血を引く豊田が特をしていき、武田は使い捨てされる」みたいな言い回し。

 

雇われ社長「武田」(奥田

経営者としての能力が高く、会社が生き残る為なら、ワイロも使うし、誰にでも頭を下げられる、超合理的な人間。人間としての魅力も高い。更にトヨトミへの忠誠心は高いが、トヨトミ家への忠誠心は低い。

 

創業家のぼっちゃん「統一」(現社長:豊田章夫)

何不自由なく育ってきた正真正銘のおぼっちゃん。武田に対して嫉妬心を燃やす。能力的に武田に適わないことを認識しつつも、創業家のプライドが高く、会社をダメにする。

 

2.特に気になった点

創業家とサラリーマン社長の戦いは多くの会社で繰り広げられる。そして、多くが、創業家が会社をダメにする。トヨタ自動車もそうなってしまうのか?

 

1.豊田章夫の粛清人事

彼の人事は評判が極めて悪い。口答えをする人間を飛ばしていく。下の記事でも書かれているけど、優秀な人材を次から次にとばしていった。

トヨタ、異例の幹部人事から見える組織崩壊の静かな予兆(井上 久男) | 現代ビジネス | 講談社(1/4)

生産技術系の役員で、豊田社長のカンパニー制に反対したり、天津工場爆発時に社長が自ら現場に行きたいと言ったことに対して反対したことで、社外に飛ばされた。

人事は会社員の肝。希望の部署や仕事への異動や昇進など、一度これを間違えると下からの信用を失い、人が去っていく。

 

本で書かれていたのは、豊田社長は、「現場が第一」、「走りが楽しい車を作りたい」と何度も言っている。発言がドメスティックな田舎企業のそれでしかない。奥田社長は、常に外に目を向けていて、多くの時間を情報収集に使い、アメリカや中国に情報網を張り廻られせていた。

 

2.これからの戦略

トヨタはエコカー「プリウス」を出したことで、市場を圧倒。その後も、水素自動車「ミライ」を発表。でも、実用化までは難しそうな見込み。

そして、政府規制でHVがエコカーとして認められない日が近づいている。PHEVはエコカーだけど、トヨタのプリウスやアクアなどが認められない。その場合、罰金を払ったり、テスラみたいにEV車を大量に販売している会社にクレジットを払う必要が出てくる(京都議定書みたいな感じ)

2018年は目の前!どうするZEV規制 PHEVが続々と誕生する理由 | Auto Prove-自動車情報|オートプルーブ

トヨタの水素自動車の発想は面白いし、究極のエコカーであることは間違いない。ただし、経済性の検討不足。技術屋の自己満足研究で、市場に受け入れられる商品ではなかった。

 

トヨトミの野望、日本の誇るトヨタ自動車について詳しく書かれた暴露本。マジでおすすめ。