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深夜にふと誰かに語りたくなったことを書いていくブログ

会社の同期が突然会社に来なくなった話

入社した年が同じ人で、違う部署に配属されたマルヤマくんという友達がいた。

 

彼は、入社時はその部署のスターで、これから会社を背負って立つことを周りから期待されて、自分でもそれを自覚していて、誰よりも頑張って仕事をしていて、評価もされていた。

 

会社を代表するようなプロジェクトにアサインされたり、海外出張や海外支援など、いわゆる花形の道を歩いてきた。ボクとは正反対の会社人生。ボクが日陰でドブさらいのような仕事をしている間、彼は多くの人の前でプレゼンをしていた。

 

彼は人間としても非常に優れていて、いわゆる委員長タイプで。先輩、後輩共から慕われていた。彼の将来を誰も疑っていなかった。

 

しかし、そんな彼の人生が突然狂い始めた。

 

それは彼の上司が変わったことがきっかけだった。その上司は、非常に厳しい人で有名で、部下の意見は聞かない。マルヤマくんは正義感が強く、困っている人がいたらついつい助けてしまう人間だった。

 

新しい上司がマルヤマくんの部署の仕事が出来ない人をターゲットとして、吊し上げるようなことをやり始めた。多くの人は、自分がターゲットにならないように、と祈りながら傍観していた。これは、弱い人間が自分を守る為の本能だと思う。ライオンに襲われた群は一番弱いものをイケニエに差し出して、生き延びるように。

 

マルヤマくんは黙っていなかった。彼は強い人間だったから。彼は、自分が救わないといけない!、きっとそう思ったんだと思う。

 

でも、マルヤマくんには、まだそんなパワーはなかった。上司はターゲットを変えた。上司は百戦錬磨のイジメっ子で、上の人に目を付けられないように上手にマルヤマくんを追い詰めていった。

 

仕事が出来ない人とマルヤマくんをペアにさせて、マルヤマくんにフォローをさせるようにし、仕事を二人にどんどん振るようになった。しかも、出来て当然の仕事で、ミスをした時だけ目立つようなものを。

 

最初のうちは、マルヤマくんは、残業をして必死に回していた。でも、次第に疲弊していって、ついには仕事がまわらなくなり、上司から吊し上げをくらうようになった。そして、上司が最後の一言を言った。

 

なぜ出来ないのだ?自分からサポートをすると言ったのに、なぜだ?なぜなぜなぜ?

 

誰もマルヤマくんを助ける人はいなかった。陰で、応援しているよ、などと言ってくれる人はいたらしいが、そういう人も次第にいなくなり、最後にはマルヤマくんは孤立した。

 

今は誰もマルヤマくんと連絡を取れない。携帯も解約されているらしい。

 

ボクが覚えている最後のマルヤマくんは、合コンの帰り道。彼は、楽しかったと連発していた。当日の成果は全くなかったのに。